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社長借入金どうしてます? 補足

前回までに「社長借入金=相続財産」の解消方法を2回に渡って説明させて頂きましたが、少し補足説明を。
まず、会社から返済されたお金は「家族に贈与したほうが無難である」と書いたのですが、「相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産は相続財産に加算される」ので、完全な節税対策とは言えません。
社長さんがまだ現役バリバリであれば、「相続発生」の可能性は低くなり有効ですが、「持病があったり健康状態に不安がある」といった社長さんであれば「相続発生」が早く訪れる可能性が高くなり、贈与する意味が薄れてきます。
また、返済額が贈与税の基礎控除を大きく超えてしまっている場合、その差額をどうするかといった問題もあると思います。あくまでもケースバイケースという認識が必要です。
あと、社長借入金の債権放棄ですが、自社が「債務超過」に陥っていて銀行から追加融資を受ける際に、銀行側から債権放棄をして債務超過を脱しなければ融資に応じられないと半ば強制的に債権放棄をさせられる可能性があります。この場合、債権放棄が最良の方法であるのかどうかの検討がおろそかにならないようにしなければなりません。貸し渋り、貸し剥し等はもう対岸の火事ではないという認識で、速やかに検討しておくことが必要です。
この経済不況の中、同族会社経営の皆さんのやるべきことは多岐にわたると思います。どうぞ、健康に留意して乗り切っていってください。

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カテゴリー:勝海

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